スローガンの裏に・・・

再生紙偽装の発覚で、またまた日本社会の稚拙で脆弱な様があらわになった。
環境を考慮すべきエコ推進は、結果的に経済競争の縛りとなり、脆弱な企業体質が出した答えが「偽装」という手段だった。
国がスローガンで掲げている社会問題は多々あり、間違いなく、一つ一つの問題は深刻であり、直面し泣き叫ぶ心でいる人達がいる。しかし、その一方で、そのスローガンの問題解決とはかけ離れた所で、スローガンの影に隠れた、陰湿な悪巧みが実はされている事も私達は意識しなくてはいけない。
国、地方自治、大学、企業が連携して、いかにも良い事をしています。大きな有意義な効果ですと公表されている事と、直面している問題の直接的な問題解決とは、決してイコールではない事実を私達はもっと知るべきだ、と最近身近であった出来事からも実感している。
ある地場技術の匠職人の方とお話する機会があった「伝統技術の保存とか地場産業活性とかで、助成金がつくけど、殆どは東京からきたコンサルタントさんと有名なデザイナーさんが持っていくだけで、うちらには後に何も残らないし、何も変わらないですよ、、」と本音を聞いた。
高齢化福祉問題の裏に起る悪質な保健ビジネス老人福祉ビジネス。少子化問題から発生する学生取り込みの為の教育界のビジネス化それに伴う学力低下
名前は忘れてしまったがNHK番組の予告をふと見た時、ある女流日本画家の方が「絵はちょっと上手になると、皆技法に走って駄目になっていってしまうんですよね。本質を見る目、本当の姿を見つめる目を失ってしまって、二流三流になってしまうんです。」と言っていた。上手に描く事を考えちゃいけない、という事なのか・・。
上手に立ち居振舞うことは、本質を失ってしまうこと。何か、今の世相とダブって、そのコメントが胸に落ちた。