変わらぬ町並み

先日実家へ帰ったとき、探し物があったので、実家最寄りの駅から、家とは反対の方へ歩いて行った。久しぶりに通ってみて、あまりの変わらなさにビックリしてしまった。
せっせとセーターを編んだり刺繍をしたりしていた20代の頃良く通っていた「ぶきっちょ」という手芸やさん。母親と買い物をした後、時々お楽しみにホットケーキやパフェを食べに入った「尾張屋」という甘味処。学校や勤め帰りに良く行っては長時間立ち読みをしていた小さな本屋さん。あの丸いガラスケースのお煎餅一体いつのだろう?と思えるようなお煎餅やさん。正直言って、どこも商売繁盛とはお世辞にも言えない様な店ばかりだけど、ちゃんとあの頃と同じだったので「えーー?」と凄く懐かしく思えてしまった。
ひと駅向こうの町は、昔はこの辺と全く変わらぬ駄菓子屋やお惣菜屋さんや八百屋さんが軒を連ねるような下町だったのが、今や超高層マンションが立ち並ぶ、自由が丘のお店の姉妹店があるようなオシャレな町に一変してしまったらしい。(まだ、行って見てないのだが、、)しかし実家の方は、昔と全く変わらない下町そのもの。都会であっても、格差はこんな風にあるんだな思った。
懐かしいと思って時々帰る私のような者には、いつまでも変わらぬ同じ町並みであって欲しいと思うが、住んでいる人達の生活はどうなんだろう?なんて事も考えながら歩いて家についた。父母もお店のおじさんやおばさんも、皆すっかり年をとってしまった。