「一緒に不幸になろう・・・」

10月の終わりから続いていた緊張の連続(私用&仕事)の峠が一段落したので、昨日は自分自身に「勤労感謝Day」として全身すみずみ解してもらえるエステと、その帰り道に温泉へ立ち寄った。「アー、至極の幸せ!!!」の時間を久しぶりに過ごすことができた。。。かれこれ2ヶ月近くも止まらないでいた咳も、帰りの車の中では不思議に治まっていた。20〜30代と違い、もう確実に無理の利かない年齢になっているのだなー、と思ってしまう。
夜ものんびり過ごし、たまたま観たNHKのTVドラマ「海峡」は日本人女性と朝鮮人青年の戦後の悲恋を描いたドラマだ。愛し合う二人は日本人にも朝鮮人にもなれず、二つの国の間で翻弄し悲恋を貫くのだが、、今晩21時から最終回がある。その中で青年、木戸が愛する朋子に「一緒に不幸になろう」と言った言葉が印象的だった。「一緒に幸せになろう」はあっても「一緒に不幸になろう」は、ある意味究極な愛の言葉かと思った。一緒に居れば不幸になる事が分かっていても、一緒に居ることの方が幸せであるからこその究極な言葉だろう。そんな事を好きな人が言われたら、私だったら「はい」と迷わず言ってしまいそうだ。
横で見ていた15歳の息子は、戦後の動乱、市民のこんな悲惨な状況を改めて知ったようだった。こういう事は、教科書には具体的に書いていないし、親の私からもなかなか伝える機会もない。たった60年前の事なのに、こんなにも社会状況が変わり、そして価値観も大きく変わったことが、きちんと伝わっていない事に怖さを感じる。
当時「何でも口入れば有難い」と言っていた日本人は、銘柄の表示を改ざんしていた高級地鶏に腹をたて、子供の働きの助けをあてにしていた日本の家庭は、子供の養育にお金がかかり、自分が働けなくなるという理由で子供を産まない家庭が増えている。
「豊か」とは、一体何なのだろうと思う・・・・・。
「一緒に不幸になろう」という愛の告白に「はい」という日本女性は、どれ位いるだろうか・・・?