父親の存在

父親とは、自分がたぶん幾つになっても、そう、たぶん私がお婆さんになっても、きっと父親が一番元気で強くて大きな存在だった頃の姿を思い浮かべるのだろうと思う。年老いて、ボケも始まり、昔あんなに大きく強く見えていた父が、すっかり小さくなり弱ってしまった今の父であったとしても、子供にとって父親とは、大きく見えていた頃の、あの頃の父が永遠に自分の中に存在し続けるのだろうと思う。私の父はお陰でまだ健在に暮らしているが、以前、入院した時には、遠く離れて暮らしている私に心配かけまいと、何も連絡してくれなった事もあった。何でそんな余計な心配するかな?と怒ったことがあったが。。。
誰しも老いには勝てないし、人間徐々に弱ってしまうのは皆同じ。父や母が自分より、どんどん小さく弱っていく姿を見ながら私は一体何をしてあげられるのだろうか?
私の為に、いつも正面から叱ったり、一緒に喜んでくれたり、汗だくになりながら仕事をしていた父の姿は、この先どんなに小さく弱ってしまっても、一番大きく見えていた父親の姿が心にある限り、父親とは、やはりいつまでも大きな存在で有り続けるのだと思う。