孤独の価値

今、私は「孤独であるためのレッスン」(NHKブックス、著者:諸富祥彦氏)という本を読んでいる。正直、非常に同調できる部分と異論を感じる部分とがあり、とても興味深く読みふけっている。『孤独』と聞いて悲哀を連想するかもしれないが、この本では『孤独』の時間を持つことの意義が語られている。私もそれについては非常に同感に思う。
『孤独』になった状態で自分と対話する事によって、本当の和を求める事ができるのではないか?と私も、この本の著者と同感である。なぜ、一人でいる状態を多くの人は怖がるのだろうか?大勢の中、集団の中に身をおいていないと、何故か不安に思う人は少なくないと思う。
少数派は多くのシーンで「変わり者扱い」される事は多々ある。でも、自分の本意を押し殺してまで、その場に同調して色に染まっていなくてはいけない窮屈感の方が私は苦痛に思うかもしれない。
『独り』を自分の中でにらめっこしてこそ、初めて自分にとって大切なパートナーやコミュニティが見えてくるように思う。この本の一説に素敵なメッセージがある「雄々しく、やさしく、しなやかに孤独を享受できる日本人」。「孤独」とこんな風に付き合える日本人が多くいたら、どんなに素敵な協調と和を抱き合える日本になるだろう?と思う。意義ある「孤独」はとても価値があると思う。