亀吉の死

息子が可愛がっていた亀吉がとうとう死んでしまった。
外出先から帰ってくると、玄関先で息子が待っていた。
甲羅が柔らかくなってしまってから、色々調べて今まで以上に餌や甲羅干しや掃除を熱心に頑張っていたのに、無念にも亀吉を助ける事ができなかった。
首も手足も甲羅から出たままで、目を閉じたままピクリともしない亀吉の姿は、本当に悲しい。
小さな動物を愛おしく思い、愛情を注いでいた息子が本当に可哀想だ。
「お墓作ってあげようか?」「うん。あ〜ん、死んじゃったよ〜死んじゃったよ〜」と泣き続けたままなので「でも、亀吉はみっくんがこんなに愛してくれて育ててくれて、本当に幸せだったと思うよ。。悲しいけど、生きているものは皆、死ぬんだよ。」「僕も?いつか死ぬんだね。ママも死んじゃうの?」「そう、み〜んな、いつかは死んじゃうの。だけど、生き物は生まれる時、自分の意思で生まれてきたんじゃないでしょ?だから死ぬ時も自分の意思で命を終わりにしちゃいけないの。。生き物は、皆、命をいただいて生かされているんだよ。だから、この生かされている間、どれだけ命のある時間を大切に生きているかが大切なんだよ。だから、みっくんも生きている事を大切に思って毎日頑張らなきゃネ!!ママも頑張らなきゃ!!」「ん!そうだね!!」と亀吉のお墓を作りながらそんな話を二人でした。
朝の番組で、このひと月の間だけで数件もの親子殺しの事件が全国で発生していると報道していた。誰も自分の命も他人の命も絶つ権利など無いなずなのに、何故こんなことが頻繁に発生しているような世の中なのでしょうか?
考えると恐ろしいけど、たまに車を運転している時、ふと「ひょっとしたら、突然交通事故に合って死んでしまう事があるかもしれない。そうなったら、どうなるんだろ??」などと頭をよぎる時がある。
死とは、きっ予期せぬ時にある日突然目の前に現実として現れるのだろう。生かされている今が大切なのだと、息子と亀吉からあらためて命の尊さを学んだ。。