実現したいカタチ

私には「実現したいカタチ」がある。「実現したい夢」と書こうと思ったが、これは夢ではなく、具現化したいカタチがあるので「夢」というキーワードを使わない事にしたい。
10年前に起業して以来、その実現したいカタチがぶれないようにと、私の机の横のホワイトボードにそのタイトルを書いている。おそらく人から見れば「あの人は何をやっているんだ?」「遅々とした歩みだな。」と思われるているかもしれないけど、何か新たな事を始める時、どちらにすべきか迷った時、打開策が見つからず悩み苦しい時、そんな時はいつもそのホワイトボードに掲げたキーワードを見て自問自答してきた。
先月、遠方であっても常々私の事を気にかけて下さっていた、尊敬すべき恩師がお亡くなりになった。先生に以前、自分の活動が多岐に渡ってしまっている事について悩み相談したことがあった。言われた事は「いいですよ!今は大いに思った事をおやりなさい。ネジの原理を考えてごらんなさい。自分の中の中心軸がぶれなければ、円弧が大きく広がるほど、その中心軸は深く掘り下げていくことできます。信念をもって頑張っておやりなさい!その内にベクトルがハッキリ深くなり見えてきます」と。
その先生は、数年前より既に癌を宣告されていたにも関わらず、お亡くなりになる最後の最後まで、地域デザインの実現の為、精力的に取り組まれていた。その先生の生き様そのものから、多くの事を学ばせていただける。
「実現したいカタチ」を掲げ10年。遅々とした歩みではあったが、10年経って、少しずつ「カタチ」になりつつあると思えてきた。本当に、自分の中で念じ続け、実現に向け継続していれば、希望は叶うものなのだなと思える。私には、有難い事に大きな懐で応援してくださる大切な恩師の方が数名いらっしゃる。だから私は頑張れる。
以前、息子と雑談をしながら「人ってどんな時、やりがいを感じるんだろうね?」と話していた時「人は人に認められた時じゃないかな?」と息子が言った事を思い出す。彼はたぶん、サッカーの信頼しているコーチにプレイを認められた時の事をイメージして、そう言ったのだと思う。私も同じだな、と思った。恩師に「良く頑張りましたね!」と言ってもらいたい。人に「ありがとう」と喜んでもらいたい、のだと思う。「実現したいカタチ」を中心軸に据え!!