卒業

昨日、小学校の卒業式が終わってしまった。。今回の息子の卒業は「あー、卒業してしまった。」という感覚だ。
入学の時には「ちゃんと学校まで事故のないように行けるかな?」「友達と仲良くやっているかな?」「授業中、ちゃんと座って先生の話聞いているかな?」とかとか、、、あの、ちっちゃくて、ちょこまか落ち着きのなかった子が、中学の学生服を着て、もう少し声変わりもして、一点を見据えて卒業証書を手にし、一歩一歩行進し目の前を通り過ぎて行く姿を見て「子供とはこうしてゆっくりと着実に一歩一歩成長し、親をこうして通り越えて行くものなのだ」としみじみと思った。
身長も私を追い越し、洗面所の鏡の前で隣に立っては「小さいなー!」なんて自慢げに最近よく言っている。体も確実に私を追い越していく。校長先生のお話の中で、親は自分を追い越していくことを「喜び」と思っているお話をしてくださった。入学した1年生では理解できなかったそういう事も、沢山の経験をし心も成長した今の息子には、今、校長先生のお話されている内容をどの様に思い受け止めているのだろうか?と思いながら、息子の座っている後ろ姿を見ていた。
長男の小学生時期も含め、10年間この小学校で私自身も沢山の経験をさせてもらった。子供の通った通学路を歩いて卒業式に向かう朝、道を歩きながら、自分自身の10年間も色々思い出しながら歩いてみた。今の仕事のスタートを切ったのも、ちょうど長男の入学を機にスタートした。いつも家に居てあげられるような母親ぶりではなかったこの10年間。淋しい思いをさせていたかもしれない。十分なことをして上げられないでいたと思う。
でも数ヶ月前、担任の先生から「●●君はお母さんが頑張っていることを誇りに思っているようです。」と何気に言われることがあった。何とも胸が熱くなってしまった。ただただ必死にバタバタ過ごしている母親の姿を、息子はどう見ているだろうか?先生はそう、おっしゃってくださったが、私にはまだまだ分からない。これからまだずっと先、そう、いつか私が年をとり病床につき明日をも知れない状況のとき、手を握ってもらえれば、それで本望かもしれない。親とは、そういうものか、と人の親になって親の気持ちが解る。
昨日の卒業式は、本当に素敵な卒業式でした。ありがとうございました。